- 作者: 三田千恵,DANGMILL
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/01/30
- メディア: 文庫
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切なさが残りつつも爽やかな後味で締めくくられている物語でした。苛めを受けている少女・美咲がただひたすら受身だったのにもかかわらず幽霊になってしまった幸久と出会ったことによって自分を積極的に変えていき、立ち上がっていく姿は読み応えがあった。綾香をはじめとして美咲にちゃんと友達ができて良かったー。幸久を慕う弟分の守が癒しでした。
結末は分かりやすかったけど落ち着くべきところに落ち着いたかなと。遥人みたいに自分なりの正義を持っている人は、一つでも自分の行動に矛盾を感じてしまったらポッキリと心が折れてしまう危うい一面ももっているんだなと。幸久と遥人のやり取りが正に青春だっただけに最後のさよならは悲しくもあり、幸久がようやく一歩前へ進めたかと思うとホッとする気持ちにもなりました。幸久と美咲たちが進む道に幸あれ!