愚者のスプーンは曲がる（★★★★☆）

愚者のスプーンは曲がる (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

ある日突然、銃を所持した超能力者(らしい)二人組に拉致された町田瞬。彼らは組織の命令で、危険な能力を持つ(らしい)瞬を殺しに来たのだという。その能力とは、超能力の「無効化」。つまり、瞬の前では超能力者による超常現象は発生しない(らしい)―。なんとか命拾いした瞬は、代わりに超能力者による組織『超現象調査機構』で働くことになり、やがて奇怪な事件に巻き込まれていく…。
超能力を持つ人間には代償がある、という設定が目立っていました。それを考えれば瞬の無効化の能力は便利ですよね。ストーリー展開はテンポがよくて読みやすかったです。超能力者たちのキャラもそれぞれ個性的で印象に残りました。特にラーメン大好きなマキが可愛かったです。兄貴分のキイチも好き。キイチが死にそうな時に自分の能力でキイチを助けていることを考えるとキイチと百瀬の関係は複雑だな。
結局一番の被害者は超能力者。アヤカの最後が可哀相過ぎて…。百瀬の言葉も一理あるんだけどね…。最後は明るい締めくくりで良かったです。続きもかけそうだけどどうなるかな。