君と時計と雛の嘘 第四幕(★★★★☆)

織原芹愛の死を回避できなければ、杵城綜士は過去へと飛ばされる。その度に「親友や家族が世界から消失する」という大き過ぎる代償をともなって――。無慈悲に繰り返される時間遡行を断ち切るために、綜士と芹愛は『希望と言い切るには残酷に過ぎる、一つの選択肢』の前で苦悩する。鈴鹿雛美がつき続けた噓と、隠された過去とは……。衝撃のラストが待ち受ける完結篇!
ついにシリーズ完結、最後まで目が離せない展開で終わってしまうのが残念。頼りになる先輩が消えてしまいどうやって綜士たちだけでタイムリープを断ち切るのか心配だったけど先輩はきちんと綜士たちに道しるべを残しといてくれました。本当にカッコいい!でもあの告白は嘘だったんだね(笑)
結局のところこの物語は雛美で始まり、雛美の勇気ある選択で幕が閉じられたんだなと。綜士は芹愛と結ばれるのかと思いきやそういう訳でもなく、芹愛は後半になるにつれてフェードアウトしてしまったような印象。最後は個人的にはベストな形で終わってくれたなと思います。綜士は千歳先輩と同じ大学に入ってタイムマシンについて研究するっていうことなので、また続きも書けそうな感じ。それとあとがきが面白かったです(笑)