- 作者: 綾崎隼
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/05/22
- メディア: 文庫
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フリースクール〈静鈴荘〉に通う岩瀬知香は、中学校への復学を強要する母親との問題に悩んでいた。彼女が学校に行けない「本当の理由」を告げられた新米教師の佐伯道成は、先輩教師の舞原杏と救済の道を探す。そして明らかになる杏に隠された「世界で一番かわいそうな夫婦」の秘密。戦後最大の未解決事件が起きた十年前に時計の針は巻き戻され、すべての罪は白日の下にさらされる。シリーズ完結巻!
◼感想
シリーズ完結。杏と詩季の謎も明かされ、全ては道成が起こしたバスジャック事件に繋がっていた。過去に囚われている杏、詩季に対しては八つ当りしているようにみえてしまう…。それでも杏を大切に思う詩季が優しくて、道成の働きかけで夫婦の関係が一歩進んだと思いたい。いつか詩季の想いがきちんと杏に届いてほしい。
道成と詠葉はやっぱり切ない展開になってしまった…。道成は自首することを選択するとは思ってましたが、真実を打ち明けても「行かないで」という詠葉が可哀相過ぎて心が締めつけられるようだった。あとがきを読んでいると未定だけど続きもあるかも?な雰囲気だったので少し期待してます。