楽園への清く正しき道程 国王様と楽園の花嫁たち(★★★★★)

「僕は、王妃を探しに行くよ」降りしきる雪の中、置き手紙だけを残して、ひとり城を出て行ったカテリナ王妃。彼女を連れ戻す決意を固めたルドヴィークは、彼の無事を祈る五人の寵姫たちと、しばしの別れを告げる。しかし、必死で探し回るうちに激しくなった雪で視界が阻まれ、足を滑らせてしまい…。『七番目だけは、永遠に手に入らない』―青い髪の少女が告げた言葉の本当の意味を理解したその時、ルドヴィークが選ぶ答えとは…!?シリーズ、完結。
本当に素敵な物語でした。ハーレムエンドでここまですんなり物語が上手くおさまったのはすごい、さすが野村先生。皆がそれぞれ幸せそうで何よりです。惜しむらくは少し駆け足気味だったこと、最愛のアーデルハイドに関してはじっくり書いてほしかったなと思います。でもその分番外編でアーデルハイドの魅力が炸裂していたので良かったです。普段はクールな女性がデレたら破壊力抜群ですな。
6番目はカテリナで7番目はあの人だったんですね。7番目の謎も解けてスッキリしました。カテリナは一番最初にルディに告白された時にイエスと言っていれば…と思いましたが、思いっきりイチャイチャしてて幸せそうだったので良いのかな(笑)どのキャラも魅力的で心から読んで良かったと思える物語でした。気になるのはあとがきの「最後の仕事」という言葉、ゆっくり休みつつ元気になったらまた野村先生には物語を書いてほしいものです。