特別法第001条DUST(ダスト)(★★★☆☆)

特別法第001条DUST(ダスト) (幻冬舎文庫)

特別法第001条DUST(ダスト) (幻冬舎文庫)

二〇一一年、国はニートと呼ばれる若者たちを“世の中のゴミ”として流罪にする法律を制定した。ある日突然、孤島に“棄民”された章弘と他の者たちによるサバイバルゲームが始まり…というお話。こんな世の中絶対に嫌!と暗い気持ちになりながら読みました。真由のように働きたくても働けない人もいるわけだし全てを一緒くたにするのはどうかと思う。自分のエゴを押し付けたせいで暴走した息子を見放した章弘の両親は最低ですね。
どんだけ不幸になればいいのだろう、と思うくらい章弘が哀れでページをめくるのが苦痛になりました。もしこんな世の中じゃなければ真由との平穏な家庭も望めたかもしれない。本木が本当に良い奴で唯一の癒しキャラでした。小野田はろくな死に方しなさそう…。最後は息子である章由とその恋人と逃避行、幸せそうだけどここからもっと過酷になりそう。章弘たちも本木も幸せになってほしい。