家政夫くんは名探偵! ~夏休みの料理と推理

■感想
久しぶりの刊行で嬉しい限り。光弥と怜のコンビ感も板についてきて、お互いが信頼しているのが自然と伝わってきます。事件のトリックも理解しやすいので、読んでいてきちんと納得してから読み進められるのが良い。

一番印象的だったのが「夏の秘密と反抗期の問題」。反抗期の息子と仕事が忙しくてすれ違い気味の母親の人間関係に焦点が当てられていて、光弥が放任主義の母親と自分の関係を重ねてしまう複雑な心境も描かれている。
終盤の光弥と母親との会話にほっこり。やっぱりきちんと向き合って話すのが大切で、日色も母親と仲直りできて一段落。
光弥は家政夫として何でもそつなくこなすイメージがあったので反抗期の日色に戸惑う様子は新鮮で可愛かったです。