南柯の夢 鬼籍通覧(★★★★☆)

南柯の夢 鬼籍通覧 (講談社ノベルス)

南柯の夢 鬼籍通覧 (講談社ノベルス)

法医学教室の白い解剖台に横たえられていたのは、セーラー服を着た美しい少女だった。少女は浴室で手首を切り、死亡。発見時、彼女の傍らには、親友である美少女が寄り添っていた。翌日、伊月は蔵の片づけを手伝いに行き、「即身仏」と思われる古いミイラ状の遺体を発見する。死を通して生を語る、法医学教室ミステリーの傑作!

待ちに待った新巻!今回は親友に寄り添って自殺した少女の謎、友人の蔵から出てきたミイラの謎の二本立て。自殺の件に関してはまず彼女を騙した大人が最低。綺麗なまま死にたいという考えが思春期の少女に多そうで、個人的にはそこを飛び越えて現実を見据えながら新たな恋を掴んでほしかったな。結花の今後に不安が残るけど彼女が納得してるなら仕方ないよね。
伊月の学生時代の虐めに関してはすごく共感できる。虐めた側なんてそんなもんだよね、最低。筧が相変わらず伊月に過保護で和んだ、クラスで一番可愛かった子に伊月を推すあたりがウケる。伊月+龍村のSSも嬉しかったです。