剣と魔法と裁判所 (★★★★☆)

剣と魔法と裁判所 (電撃文庫)

剣と魔法と裁判所 (電撃文庫)

「それでも僕はやってない!」法廷に響く悲痛な声。満員ダンジョン内の痴漢疑惑で捕まった冒険者の裁判だ。武器をSM道具と偽った脱税疑惑や、腕利き冒険者によるパワハラなど、ガイナース王国裁判所で扱われる訴訟事件は様々だ。ダンジョンを出れば、剣士も賢者もただの人。王国を統べるのは法律―つまり、剣と魔法の世界で最強のジョブは“弁護士”なのである。そんな国で無敗と名高いキールは、脅迫・捏造は当たり前の悪徳弁護士だ。ある日、彼の噂を聞きつけてきたのは、心優しい魔法使いの少女アイリ。恩師を救いたいという彼女は、法外な依頼料の代わりにタダ働きする契約を結ばされ―!?
個人的にはなかなか面白かったと思う。でも肝心のアルフレッドに関しての事件はあっさりとしていて拍子抜けでした。ただ解決に至るまでにキールがきちんと伏線をはりながら暗躍していのはさすが。依頼人を勝利に導くならどんな手段も問わないキールだけど完全なる悪とい訳でもなく、そういう彼の分かりづらい優しさを最後にきちんとアイリが気づいてああいう展開になったのは良かったです。キールを優しく見守るエルルエルも好きです、彼女はいったい何歳なんだ…?
SMプレイをさせられるわ、終盤で大きな裏切りにあうわで大変だったアイリですが頑張り屋の彼女ならこの先もキールの行動に苦労しつつも夢を叶えてくれるのではないかと。綺麗に終わってますが、続きがあるなら読みたいです。