僕たちは同じひとつの夢を見る (★★★☆☆)

この世界とは違う次元にある、別の世界。北関東にあるだいば市は、そうした世界との壁が薄くなりやすい特異点だ。だいば市には、異世界からの来訪者が生活していたりもする。提波大学に通う遠流は、昔から幻を視てしまう体質に悩んでいたが、それが異次元世界を視ていたことを知り、異次元世界人との共生を推進する機関でアルバイトをすることになるが…?
幼い頃から幻を見てしまう引っ込み思案な少年の成長ストーリー。色々と後ろ向きな遠流が自分自身の力と向き合って成長していく過程が丁寧に描かれていたと思います。百瀬や泉原との友情関係や両親の遠流への愛情の深さにジーンときました。人懐っこいアンリはマスコットキャラ的な存在になっていたような。遠流たちをいつもさりげなく支えてくれる笠間さんも良いキャラだなと、でも子供はいないけど一緒に暮らしているパートナーのことを「彼」と読んでいたけど男…?でも昔は男女の区別なく使っていたらしいし…、変なところでひっかかってすみません。ただ全体的にストーリーが淡々としている印象があって物足りなさも感じてしまいました。
何か企んでいそうな四土が何もしないまま終わってしまいましたが続きがあるのかな?こいつ本当に嫌な奴だな。結局のところ遠流が悩んでいた幻覚は遠流自身の出生が原因だったんですね。最後は遠流の大活躍のおかげで皆無事で良かった。