
- 作者: 花川戸菖蒲,石据カチル
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/10/15
- メディア: 文庫
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無愛想な容姿端麗の万華鏡師・佐香と金持ちオーナー・森住が万華鏡を通して妖異の騒動に巻き込まれるお話。舞台は船橋駅周辺ということで、学生時代に使っていた駅なので景色を思い出しながら読みました。普段は万華鏡のことにしか興味のない佐香が森住の作る料理に魅了され、餌付けされている場面は微笑ましかったです。でも全体的に物足りなさも感じてしまいました。客との接触もあるとはいえ、主人公の佐香が出不精のせいか森住以外との会話があまりなく、ワンパターンに感じてしまったせいだろうか。基本的に森住は佐香をどろどろに甘やかしているので、お腹一杯になったからかもしれない。
「神代の海」の件は後味の悪い終わり方でしたが、なんとか解決して良かったです。とりつかれた人が不憫…。佐香の妖異に対して残酷になれる側面は嫌いじゃないですが、彼の精神的には負担が大きいのではないかと。そこら辺は森住の料理でフォローされてるのかな(笑)