神さまの百貨店 たそがれ外商部が御用承ります。(★★★★☆)

服部美苑は横浜の老舗百貨店に勤めるデパート・ガール。接客が好きで選んだ仕事だったけど、ある時を境に神様らしき幻覚を見てしまう。やがて下った辞令の異動先は銀座本店の“特別”外商部。そこは本当にいた神様を、お客様としてもてなす部署だった!毒舌な先輩の泰原や狸部長、百貨店の神タケハルさまと、部署の仲間も曲者揃い。彼らと共にてんやわんやでお客様の御用を伺ううちに、美苑は訪れる神様たちにも悩みがあることを知って…?神様だってお客様!想いを伝える商品の取り揃え、承ります。

主人公の美苑が順応能力が高くてガッツのある子だったので楽しんで読めました。どのあやかしも人間味があって魅力的なキャラが多かったです。特にことあるごとに美苑にスイーツをねだるタケハルは弟にしか見えなかった(笑)タケハルのおかげでつい和んでしまう場面が多かったです。家康が父親のような存在というのも面白い。
夏海のお話は種族の違いがある割りには幸せな終わり方だったと思います。お客さまに寄り添おうとした美苑のおかげですね。それにしてもあやかしの豪快な買い方がすごい。そもそもあやかしが百貨店で何かを買うこと自体シュールですけど。最後に皆で揃って美苑を助けようとする場面が好きです。続きがあったら読みたいです。