コレクター 不思議な石の物語(★★★☆☆)

自分が死んだら口に石を入れ、火葬後にそれを回収してある人物に届けて欲しい。祖母の遺言に従って作った「死人石」を持って、高校生の木島耕平は石コレクターの林を訪ねた。林に興味を抱いた耕平と生物教師のナオミは、人体の一部が埋められているという「童石(わらしいし)」の話を林に尋ねようと再び屋敷を訪れるが…というお話。
ストーリーが淡々と進んでいくので全体的にあまり印象に残らない。面白そうな題材だったのでもっとストーリーに起伏をつけてほしかったなと思ったり。林さんとナオミ先生の似た者同士の会話や珍しい石の説明は面白かった。後無性に美味しいお茶が飲みたくなった(笑)
一番の見どころはやはり最後の童石に隠された過去でしょうか。「石抜け」という厳しい試練を乗り越えることが出来なかった男の子の悲痛な思いが伝わってくるようで切なくなりました。耕平のお祖母ちゃんが律儀に昔の約束を果たしているのもすごいなと思いました。それで結果的に林さんが長年の役目から解放されたのだから良かった。