後宮食医の薬膳帖 廃姫は毒を喰らいて薬となす

■感想

暴虐な先帝の廃姫である慧玲は後宮食医として貴妃達の治療をする代わりに処刑を免れることに。鱗が生えたり、足に梅の花が咲いたりなど病気にファンタジー要素が盛り込まれているのが新鮮でした。

廃姫であるがゆえに周囲から蔑まれつつも、食医としてめげずに患者と向き合う慧玲に段々と理解者が増えていく展開が良かった。

そして謎多き風水師・鴆と慧玲の関係がツボでした。猟奇的な鴆が慧玲の強さに無自覚にはまっていく感じが絶妙な関係性でたまらん。

先帝の死の謎や皇后の不審な行動など分からないことだらけなので次巻で少しずつ明かしていってほしいところ。