霧桜に眠る教室で、もう一度だけ彼女に会いたい

■感想

突如として次々と1年4組の生徒達が異能力を手に入れ、平和な日常が崩壊してく。そんな渦中にいて問題に立ち向かった英雄がいた、これはその英雄の相棒の物語。

九十九里の登場によって再び起きる青春虚構具現症。それは異能を発現した人間の精神状況に起因するため、社は相談者と向き合いながら問題を紐解いていく。なんだかんだ言いつつ相談者に対して真摯的で放っておけない社だからこそ澄御架に気に入られたんだろうな。

登場は少な目でも圧倒的な存在感を誇っていた澄御架、社の心の片隅にはいつも彼女の存在があったんだなと。最後は別れ道になってしまってもう決して混じ合うことはないけど、切なさがありつつも爽やかな余韻が残るラストでした。