他人を寄せつけない無愛想な女子に説教したら、めちゃくちゃ懐かれた2

他人を寄せつけない無愛想な女子に説教したら、めちゃくちゃ懐かれた2 (角川スニーカー文庫)

■あらすじ
優等生と問題児、ちぐはぐな二人の距離が少しだけ近づいた 「あんたのことが知りたい」江南が告げた言葉の真意を大楠は掴みきれないでいた。冬休みに入っても予備校・初詣と江南は大楠の側にいた。江南が誰にも伝えられなかったことを大楠は目の当たりにして……!?

■感想
シリーズ2冊目。基本的にシリアス寄りで、ラブコメというよりもメイン2人の成長ストーリー。今回は江南の家庭環境に踏み込んだ内容となっていて、彼女が他者を拒絶する理由も明らかになっていく。進路に関しても曖昧に濁したままの江南の真意が重くて、直哉が何かせずにはいられなかったのもよく分かる。見守りつつ色々と考えている花咲の江南への友情もすごい。
江南と同じように直哉も消えない傷を抱え込んでいて、辛さを共有しながらお互い寄り添えるような関係になっていくのが素敵。ずっと1人で耐えていた江南から「助けて」という言葉を引き出せたのだから大きな前進といっていいはず。次も楽しみです。