- 作者: 三木笙子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/02/22
- メディア: 文庫
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将軍直属の情報機関「御庭番」を務めた家で育った探偵、入江明彦。米国帰りの彼は容姿端麗、頭脳明晰――しかし、完璧すぎるあまり、心を許せる友はいない。横濱に事務所を構え、助手の少年・文弥に世話を焼かれながら暮らしている。訳ありの美青年・ミツと出会った明彦は、犯罪コンサルタント組織『灯台』と対峙することになり――? 異国情緒溢れる、明治浪漫ミステリー!
◼感想
明治の横濱を舞台に米国帰りの探偵が犯罪コンサルタント組織・灯台と対峙するお話。全体的にサクッと読めて、明治ならではの時代描写も素敵でした。女装が得意なミステリアスな美少年・ミツや入江に仕える少年・文弥など三木さんが描く男性は相変わらず魅力的。肝心の主人公・入江が有能過ぎてハラハラするような展開はありませんでしたが、文弥が怪我をした時は早く治って!と心の底から思いました。
灯台首領の正体は個人的に意外でした。たった一人の人間を想いながら演技をし続けたその執念が凄まじい。入江とミツにはぜひきちんと友達になってほしいです。