華舞鬼町おばけ写真館 夜の語り部とふっくらカルメ焼き (★★★★☆)

◼あらすじ
「虚路は人から忘れられそうになったら、姿を現す」それは人に忘れられてしまったらその概念は消えてしまうからだ、と狭間堂から説明を受ける那由多。一方、浮世と華舞鬼町では拍子木の怪談と神隠しの事件が増えているという。「火の用心」のような声かけの後、聞こえる拍子木を打つ音。それを聞いた人が消えてしまうという話だ。しかし、那由多の姉・茜が行方不明になってしまう! 境界に閉じ込められたのか?那由多は狭間堂とともに、境界の中にある映画館を探す。そこで虚路の故意により祖父の形見だったカメラを壊してしまう!

◼感想
虚路による被害が拡大していく中で決断を迫られる狭間堂、一方で那由多は祖父の形見のカメラが壊れたことにより自信をなくしていく。今回は狭間堂と円の絆がメインであり、那由多にとっては自分の出来ることを模索する巻だったのではないかと。今まで素直じゃなかった円が狭間堂に対して自分の気持ちを打ち明けたり、諭したりと大分心の距離が縮まった様子。余話での二人のやり取りが好きです。
ポン助には随所で癒されました。那由多もきちんと自分が出来ることを考え、その上で自ら行動していて成長したなと実感。那由多もいずれ狭間堂のようになるのか、これからが楽しみです。