幻想古書店で珈琲を7 あなたの物語(★★★★★)

幻想古書店で珈琲を7 あなたの物語 (ハルキ文庫)

幻想古書店で珈琲を7 あなたの物語 (ハルキ文庫)

本や人との「縁」を失くした者の前にだけ現れる不思議な古書店『止まり木』。その店で働く名取司は、店主の亜門や、その友人のコバルトなど、ここで知り合った大切な友人たちとの思い出と、彼らの存在を物語として紡ぎたいと思っていた。しかし、なかなか上手くいかない。自分の命に限りがあるように、亜門の存在にも限りがあるのではないか!?そう思い司は、未来へと続く一歩を、この友人のために踏み出したいと願うが―。大人気シリーズついに完結!!

シリーズ7冊目にして遂に完結。大好きだったシリーズが終わってしまう寂しさもありますが、最初は頼りなさそうだった司の成長を感じることができたので喜ばしくもあります。司が最終的に選んだ道が亜門との友情に繋がっているのも嬉しい。司の「たとえ肉体が滅んでも、あなたのそばにいられるようにしたいんです」は最高だった。人間と悪魔である以上生きられる年数は違うのに、それを飛び越えてくる司が素敵でした。
コバルトやアスモデウスの濃いキャラも読んでいて楽しかったです。やっぱり蒼月さんの作品には六七質さんのイラストが一番合ってるなと思う。本当に楽しいシリーズでした。