
- 作者: 伽古屋圭市
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2018/02/28
- メディア: 文庫
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久しぶりの伽古屋作品。現実世界が崩壊し、人類の大多数が仮想空間で過ごしている。平和な世界なようでいてそこに囚われ続ければいつか起きるであろう大問題を少しでも阻止するためのゲームだったのか、と思うと確かに納得。童話「ピノッキオ」を下敷きにゲーム設定が作られていますが、ゲームの舞台が赤エビ亭で終わってしまったのが残念でした。てっきり童話に沿ってストーリーが進んでいくのかと。
最後は一気に人が死んでいくという目まぐるしい展開ですが、これはこれでスリルがあって面白かったです。羽留がゲームをやっていた世界観についてはややこしかったけど。羽留が前向きに今後のことを考えていたのがせめてもの救いかな。ゆっくり一歩ずつ進んでいってほしいです。