
装幀室のおしごと。 ~本の表情つくりませんか?~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 範乃秋晴
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/02/25
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (4件) を見る
本のデザインを考える装幀家のお話。装幀を「本の表情」という言葉で表現しているのがとても気に入りました。ゲラを読まずに編集者や作者の言葉だけでデザインして読む時間を省く巻島のやり方は合理的だけど、個人的にはやっぱりわらべのスタンスの方を応援したい。巻島に少しでも本を読ませようとするわらべのガッツがすごい、同じ本好きとして共感できる。
湯川の横柄な態度にはムカッときたけど、装幀が原因で自分が伝えたかったことが伝わらなかった時の無念さを考えると仕方ないか。そして巻島が本を読まない理由も明かされますが、そこら辺は少しご都合主義だなと思ってしまいました…。最後は二人で切磋琢磨しながら互いに足りない部分を補うように仕事をしていて、きっとこれからもっと良いコンビになっていくんだろうな〜と思いました。しかし巻島はタイミングが良ければわらべに告白するのかな(笑)