少年探偵団: 私立探偵 明智小五郎(★★★★☆)

幼い女子を次々と拐す「黒い魔物」が、団員・篠崎始の妹と小林少年を拉致。溺死寸前の二人を少年らの機転で救い出したものの、魔物は首尾よく姿をくらませてしまう。それから二日、帰京したばかりの明智小五郎が講釈する「探偵学」に耳を傾けるうち、小林少年は世にも恐ろしい仮説に辿りつく―。史上最高の名探偵vs.世紀の大悪党、華麗なる推理合戦の行方をしかと見届けよ!
名探偵vs大悪党と聞いただけで年甲斐もなくワクワクしてしまいます。最初の姿を消してしまう「黒い魔物」のトリックはオーソドックスなやり方でした。でも夜間にあんな不気味なのに遭遇したら全速力で逃げます、怖がりながらも尾行した桂少年はすごい。そして小林君の勇敢さも相変わらず、二十面相に誘拐された時に女の子を庇いながら最後まで諦めなかったのは偉い。確かに小林君なら女装も似合うだろうな。
明智と二十面相の白熱したやり取りは読みごたえあり。遺体が残っていなかったことも含めて二十面相らしい最後だったなと。どこかでまたひょっこり出てきそうな気もする。また続きが刊行されるなら買おうかな。