妖怪の子預かります(★★★★☆)

弥助は十二歳。養い親である千弥と共に貧乏ながらも平和に暮らしていたが、ある夜、いきなり烏天狗に浚われ、妖怪奉行所につれていかれる。悪夢を見た弥助が鬱憤晴らしに割ってしまった石が、子預かり妖怪うぶめの住まいだったというのだ。妖怪の御奉行に、「罰として、うぶめに代わって妖怪子預かり屋になれ」と命ぜられる弥助。それからというもの、次々とやってくる子妖怪に振り回されるが……。心温まるお江戸妖怪ファンタジー
書店でプッシュされていてずっと気になっていた本。千弥の弥助への溺愛っぷりがすごい(笑)人見知りの弥助は色々な妖怪と触れ合って事件を解決していく内に、少しずつ色々なことに積極的になっていく。津弓や梅吉など弥助になつく妖怪の子たちが可愛かった。
千弥は何か裏があるなと思ったらやっぱり…。月夜公とも何か因縁があるようで気になります。千弥が久蔵に語った弥助への想いにジーンときました。久蔵は何だかんだいいつつ面倒見の良い人なので、弥助はもう少し慕ってあげて。ずっと気になっていた玉雪の正体もわかってすっきり、弥助を助けるために自分を犠牲にしたお母さんの最後が残酷だけど弥助が今もこうして元気に生きているのだから報われたってことだよね。最後はうぶめにも認められて、妖怪たちとの縁はまだまだ続きそう。次も読んでみようと思います。