
- 作者: 藤石波矢
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/04/19
- メディア: 文庫
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見ず知らずの他人のために必死になって行動する澪が「偽善者」っぽく見えてしまってちょっと読むのが辛いと感じたこともあったり。自分の心が汚いせいかもしれませんが…。でもその行動原理が交通事故で亡くなった母親との約束だとわかって納得しました。しかしそれは同時に澪の心を縛り付けてしまっていたのではないかとも思いました。両親を事故にあわせた加害者に対しての憎しみが自分の中にあることをきちんと認めることが出来ただけでも澪は成長したなと。「優しさ」は大切だけど、それだけをずっと抱えていかなきゃいけないのは難しいよね。
澪はお嬢様だったんですね。お祖父ちゃんが色々な意味で大物。千川とはこれからも付かず離れずといった感じなんですかね。栃乙女が可愛かったです。