白蝶記 —どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか—(★★★☆☆)

とある宗教団体の養護施設で暮らす3人の子供を描いたシリアスストーリー。全体的にほの暗くてずっしりと重い。ミステリー部分に関してはあまり期待しない方がいいと思います。正直帯は煽り過ぎ…。
ただ3人で仲良く過ごしたいだけなのに周囲の環境のせいでそれすらもままならない。最終的に決して戻ることのできないところまで進んでしまう旭が色々と背負い込み過ぎていて悲しい。でもそれは陽咲や樹も一緒で…、せっかく施設という名の牢獄から解放されるチャンスも陽咲に譲ってしまうだなんて…。母親との邂逅もほんの一時で切ない。
時任も狂っているので常人には理解しがたい。旭は時任の魔の手からきちんと逃げ出すことができるのでしょうか。心配だなぁ、そこら辺は続きに期待します。3人が笑いあいながら再び出会えることを願います。