明日、今日の君に逢えなくても(★★★★☆)

「シノニム」という多重人格障害をもった少女のお話。3人の少女たちが一生懸命生きて繋いだ未来に希望があって良かった、読んでてウルっときそうでした。蘭香・茜・藍里それぞれ魅力的なキャラで消えてしまう瞬間は本当に悲しかった。
夢を追いかけた蘭香とそんな蘭香に恋をした悠、最後の蘭香が作った歌詞と悠の告白に色々な感情が込み上げてきた。茜と瑞希のライバル関係も良かった、瑞希は本当に茜が好きなんだなと。一番大人しかった藍里が覚悟を決めて消えていった場面は読んでて少し辛かった、蘭香も茜もそうだけど茜里だって本当は生きたかったはずだから。生きてお兄ちゃんと一緒にいたかったはずだから。それでも自分を奮い立たせてなずなに全てを託していく勇気を藍里は持っていたんだなと。
蘭香・茜・藍里の3人が築いた人間関係があるからこそなずなは楽しく学校に通うことができる。これからは統哉と一緒に幸せになってほしい。