書店男子と猫店主の長閑なる午後(★★★★☆)

駆け出しの絵本作家・賢人は本業だけでは食べていけず、本屋でアルバイトをしている。店主である猫のミカンと目を合わせるとなぜか白昼夢を見てしまい…というお話。
結構面白かった。表紙のミカンと賢人が良い感じ。本好きとしてはこういう雰囲気のあるお店に行ってみたい、オーナーのこだわりの本しか置いていないというのも興味がある。主人公の賢人も優しい好青年で好感がもてます、だからミカンも賢人に白昼夢を見せるのかしら。私も賢人に製本やってもらいたいです、大学の時の卒論とか。せっかくだから綺麗に装丁したかったな〜。
個人的には「愛スル人」が印象に残りました。エリーゼは鴎外に捨てられたという悲しいイメージがあったので、逞しい女性というイメージに切り替わりました。この時代の外国人との恋愛は切ない結末が多い気がする。賢人と篠宮の仲の良い先輩後輩関係も好きですが、美紅は賢人を気にしているようなのでそこら辺も気になります。ぜひ続きを出してほしい。