下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ(★★★★☆)

下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ (集英社オレンジ文庫)

シリーズ2冊目、今回も着物やアンティークにまつわる謎を鹿乃たちが解決していきます。今回は「亡き乙女のためのパヴァーヌ」が個人的に好みでした。偏屈で素直になれない主人と真っ直ぐで素直な女中さんの会話が微笑ましい、二人でピアノを弾きながら過ごした時間はとても尊いものだったのでしょう。それを残酷にも引き裂いた西陣空襲が恨めしい、倫明さんがイトさんのバラバラになった遺体をかき集めたというエピソードが切なすぎる。奈緒と加茂さんの仲も気になります。
珍しく良鷹が頑張った「回転木馬とレモンパイ」も面白かったです。真帆とのフラグがたっていると思っていいのかしら。良鷹はやっぱり妹思いなんだなと思いました。百合子さんとさよさんには再会してほしかったな。次巻も楽しみにしています。