隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた(1)(★★★★☆)

隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた : 1 (モンスター文庫)
■あらすじ
成戸悠己がクラスの席替えで隣になったのは、“隣になった男子は残らず告白(+玉砕)してしまう”と噂される「隣の席キラー」鷹月唯李。何かにつけてグイグイ来る唯李に、悠己の陥落も時間の問題…かと思いきや、悠己の鈍感具合は尋常じゃない!むしろ唯李の方が、悠己のことを気になりだして!?唯李のチョロインっぷりと漫才のような掛け合いで大人気の「小説家になろう」発ラブコメディが、大幅加筆で書籍化!書き下ろし短編「眠り姫」も収録。

■感想
何気に初のモンスター文庫。メイン二人のテンポの良い会話が癖になるラブコメでした。「隣の席キラー」の異名を持つ鷹月唯李の隣の席になった主人公・悠己、何かと構っていく内に唯李は悠己のことを知っていく内に段々と気になり始める…という王道パターン。好きになってもらうつもりがどんどんドツボにはまっていく唯李が可愛いですな。
悠己も悠己で変な勘違いしているせいで恋愛感情ではないものの唯李のことは大切な存在となりつつある様子。最後のハグは破壊力ありますな。兄離れできていない瑞奈も可愛い、私も人見知りだから友達ができないことに関しては何か共感してしまった。ぜひ続きを読みたい!

孤島の学園迷宮(★★★★☆)

孤島の学園迷宮 (LINE文庫エッジ)
■あらすじ
孤島の学園で目を覚ました生徒たちは、ダンジョンを攻略することで島から解放されると告げられる。鳴瀬悠人と七崎夏海は学園の地下の扉を開き、点在するダンジョン、徘徊するモンスター、そしてまるで死んだような生徒たちと直面する。信じがたい状況を受け入れた鳴瀬悠人と七崎夏海は隠された謎を明らかにするため、ダンジョンに挑むことを決意する。果たしてこれは現実なのか?学園島の正体は?学園バトルアクションストーリーが幕を開ける!!

■感想
目覚めるとゲームのような世界に迷い混み、ダンジョンを攻略するように指示される新入生たち。過去の記憶も曖昧で現実なのかも分からず、生徒以外はNPCで誰が何のために仕組んだのかも不明。先輩である久我が時折助言をくれるが彼も学園島の謎を解明しているわけでもない。試作のバーチャルゲームのプレイテストとか…?
久我の助言に従って着実に力をつけていく鳴瀬と夏海。夏海の驕りはまだ仕方ないとはいえ何もしないくせに鳴瀬に突っかかってくる吉村はウザいですね…。白鳥を排除したとはいえまとまりのないクラスを鳴瀬が委員長としてどうまとめていくのか、学園島の正体とは何なのか、続きが気になります。

幼なじみが絶対に負けないラブコメ3 (★★★★☆)

幼なじみが絶対に負けないラブコメ3 (電撃文庫)
■あらすじ
沖縄でMV撮影ってマジ!?女子たちの水着姿を見るチャンス到来か…!ヤバい、ハンパじゃないラブコメの波動を感じるぜ…!って、空港に現れた白草の雰囲気がいつもと違うんだけど!?ダメだって。節操なさすぎるって。私服姿を見ただけでトキメキすぎだろ俺。でもでも?黒羽とは喧嘩中だしー?またしても俺に嘘をついた黒羽が悪いんだしー??いや、分かってるんだ。きっと何か事情があったんだろう。だけど、今回、俺は悪くない!黒羽から謝ってこない限り、絶対に許さないんだからな!海で、水着で、白草の逆襲が始まる!?先の読めない、ヒロインレース第3弾!

■感想
シリーズ3冊目。前回の記憶喪失の一件で喧嘩をしてしまったハルとクロ、こればっかりは嘘をついたクロが悪いので自業自得ですやん。少しでもハルの心を掴む為に計画を練るシロだが持ち前のポンコツっぷりを披露してなかなか上手くいかず。それでも不器用に一生懸命にもがいたシロの姿にハルの心は揺れ動く。ハルが一歩前を行きシロがその後をついていく、二人の距離感が好きです。
そしてまさかのダークホースは蒼依?クロが腹黒なだけに遠慮している蒼依がめちゃくちゃ健気にみえる。終りに登場したメイドさんも何か爆弾を抱えているようだし続きを早く読みたい!

―異能―(★★★☆☆)

―異能― (MF文庫J)
■あらすじ
自分の凡庸さを自覚している大迫祐樹には成績優秀で野球部エースの赤根凛空と学校一可愛い月摘知海という友人がいる。―自分は二人の間を取り持つモブキャラなのだ。しかしある日大迫は知海と二人で映画に行くことになってしまう。「デートだね」とはにかむ彼女に戸惑いながら帰宅した大迫の前に、見知らぬ少年が現れて問う。「君の願いは、なにかな?」それは異能を秘めたモノたちへのバトルロワイヤルへの招待だった。「僕…の中にも異能があるのか?」だがそれすらも完全な思い違いだったのかもしれない―!!予想を覆す怒涛の展開。審査員評が完全に割れた事件的怪作、刊行。

■感想
シンプルなタイトルが気になって購入。端的に言ってしまえば異能力者同士のバトルロワイヤル。無理矢理ゲームに引きずり込まれた主人公・祐樹から視点がはじまり、次々と容赦なく登場人物逹が死んでいく。特に奏の淡い恋心が成就しなかったのが残念。あっさりと親友を殺しやがった某キャラは好きになれないけど。
なんとなく予想はできていたけどやっぱりダークホースはあのキャラなんだね…。和抄造の目的があまりにも自己中過ぎたので最後の展開にはスカッとした。自分をずっとモブキャラと称していた祐樹がやっと主人公になれて良かった。これはある意味続きがない方がいいパターン、お幸せに。

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 12.アイのカタチ(★★★★☆)

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 12.アイのカタチ (HJ文庫)
■あらすじ
恋模様が咲き乱れる……!決闘都市ギデオンにて、愛闘祭という街を挙げての大きなお祭りが開かれることになった。アズライトからの依頼により、護衛をしつつ、参加することになったレイ。愛をモチーフにしたその祭で、様々な人々の恋模様が咲き乱れる中、ある意味最高のタイミングで監獄から出所してきた【狂王】ハンニャがついにフィガロと邂逅する――!!
レイたちは無事祭りを成功させることはできるのか!? 大人気VRMMOバトルファンジー、恋は戦いの第12巻! !

■感想
シリーズ12冊目。今回はフィガロとハンニャの恋愛模様がメイン、フィガロさんマジでイケメンでした。しかしハンニャの暴走で色々と苦労したシュウが哀れ、獣王との接触もあったし苦労が絶えない。レイの格好は突っ込みどころ満載でした(笑)大好きなトムが負けてしまった…。
そしてひしひしと感じる戦争の前触れ。妹を思ってこそのアズライトの行動が素敵。ツァンロンは良い子そうだけど何か隠してそうですね。お姉さん気質の迅羽が頼もしくてシュウからも頼りにされてるのが分かる、ていうか君子供だよね?今回は比較的平和だっただけに次回が怖い。

ひきこまり吸血姫の悶々(★★★★☆)

ひきこまり吸血姫の悶々 (GA文庫)
■あらすじ
「…ふぇ?な、なに?」引きこもりの少女テラコマリこと「コマリ」が目覚めると、なんと帝国の将軍に大抜擢されていた!しかもコマリが率いるのは、下克上が横行する血なまぐさい荒くれ部隊。名門吸血鬼の家系に生まれながら、血が嫌いなせいで「運動神経ダメ」「背が小さい」「魔法が使えない」と三拍子そろったコマリ。途方に暮れる彼女に、腹心(となってくれるはず)のメイドのヴィルが言った。「お任せください。必ずや部下どもを勘違いさせてみせましょう!」はったりと幸運を頼りに快進撃するコマリの姿を描いたコミカルファンタジー!引きこもりだけど、コマリは「やればできる子」!?第11回GA文庫大賞優秀賞受賞。

■感想
主人公・コマリの可愛さを讃えるギャグ全開のコメディかと思いきや終盤はシリアス要素もあって良いバランスでした。メイドのヴィルとの百合百合しい会話も面白かった。コマリの部隊の隊員逹がカオス過ぎてツッコミどころ満載、でもコマリ可愛い!は皆一致しているようで微笑ましい。
戦争と言っても死んでも生き返れるシステムなのでそんなに悲愴感はありません、戦争=デモンストレーションという突飛な設定。覚醒してからのコマリさんマジで強すぎ、ミリセントに対しての「おまえはあわれだな」という台詞にスカッとしました。コマリの大変な日々は続くようなので次回に期待。

竜と祭礼 ―魔法杖職人の見地から― (★★★★☆)

竜と祭礼 ―魔法杖職人の見地から― (GA文庫)
■あらすじ
「この杖、直してもらいます!」半人前の魔法杖職人であるイクスは、師の遺言により、ユーイという少女の杖を修理することになる。魔法の杖は、持ち主に合わせて作られるため千差万別。とくに伝説の職人であった師匠が手がけたユーイの杖は特別で、見たこともない材料で作られていた。未知の素材に悪戦苦闘するイクスだったが、ユーイや姉弟子のモルナたちの助けを借り、なんとか破損していた芯材の特定に成功する。それは、竜の心臓。しかし、この世界で、竜は1000年以上前に絶滅していた―。定められた修理期限は夏の終わりまで。一本の杖をめぐり、失われた竜を求める物語が始まる。第11回GA文庫大賞奨励賞受賞。

■感想
師の遺言によりユーイという少女の杖を修理することになったイクス。その杖に使われた「竜の心臓」を求めてイクス逹は奔走する。しっかりとファンタジーの世界を堪能できて満足。滅亡したはずの竜、ならば「竜の心臓」とは何かの暗喩なのか。少しずつ出される手がかりを元にイクス逹は真相にたどり着いていく。アグナスが優しかっただけに人間の醜さが露呈した形になったのが残念、彼の眠りが安らかなものでありますように。
トマは良い奴だけどユーイの言う通り立場が違えばどうしても分かり合えないこともある、それに気付けたユーイは聡い子だなと思いました。イクスはどう考えても院長の言葉通り優秀なので早く一人前の職人になってほしいものです。綺麗に終わってますがあとがきによると続きの準備もしているのだとか、気になります。