ルチルクォーツの戴冠 -王の誕生-

■感想

平民出身の青年が挫けそうになりながらも努力と才覚で王位を継承するまでを描いた戦記ファンタジー

俺tueeeがあるわけでも転生要素があるわけでもなく、着実にスイレンが自身で努力を重ねて周辺から認められていく展開が丁寧に描かれている良作。スイレンに対して厳しいけど忠誠心が厚いセルゲイや副官のモニカなど臣下達の面々も魅力的でした。

ガレド帝国との戦いはお見事で経験を積めば積む程才能を発揮して強くなっていくスイレンの王としての覚悟が清々しい。一人の青年の成長譚としても内政戦記ものとしても面白い作品でした。