■あらすじ
氷室教授の過去が明らかに? 吸血鬼教授と眷属助手のあやかし講義録!貴族のような容姿と振る舞いが人気の海外民俗学講師・氷室教授。その正体は人ならざる高貴なヴァンパイアで、彼に命を救われた理緒は、教授の【高貴なる者の義務】である“あやかし”調査に駆り出される日々を送っていた。ある時、夜の病院で骸骨が出るという噂の調査へ向かった理緒は、そこで氷室という姓の不思議な老人と出会う。老人は理緒が調査してきたあやかし事件を懐かしむ様子。ところが氷室教授は、老人のことを知らないと言って……?高貴で妖しい講義録。謎めいた教授の過去が明らかに?
■感想
シリーズ2冊目。今回の主題は「別れ」なのだろう。氷室の兄弟であるユフィの登場により混乱に巻き込まれる理緒と氷室。言葉足らずのユフィの目的はきちんと氷室が目をそらさずに自分で選択することだったんだなと。長い間孤独だった氷室にとって清一さんとの別れは耐え難いもので、だからこそ最後まで自分の眷属になるように感情を剥き出しにして叫ぶ氷室を見て涙腺が崩壊してしまった。清一さんの最期の語りが素敵だったから余計に。
別作品の某キャラもいつか登場してほしいです。そして人間に戻ることを改めて決意した理緒に対しての氷室の反応が見てられなくて…。なので理緒の提案で氷室の孤独が癒されるといいなと思いつつも、氷室は吸血鬼のままの方がらしいなと思わないでもない複雑な気持ちになりました。