- 作者: 瀬川コウ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: 文庫
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全体的にほの暗い。出てくる登場人物にまともな人間がほぼいない、なので共感できる場面があまりなかったのは残念。双子の妹であるアザミを確かに愛しているのに彼女の異常性を理解することができなくて苦悩する主人公の終。最後にいきなり「門」の存在が明かされてちょっとホラーっぽくなったような。でもアザミも自分の内に潜む殺人衝動に抵抗しているのが切ない。
アザミが殺人事件の犯人なのか。終の視点でストーリーが進んでいますが、疑いたくないけど疑ってしまうというジレンマを抱えてしまう終が憐れ。これからこの二人はどうやって生きていくのか、案外なにも変わらずに生きていくのかな。