- 作者: 中山七里
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2016/09/13
- メディア: 単行本
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今回は司法解剖制度の仕組み自体に問題提起する内容となっている。そのきっかけを作ったのは「コレクター」と名乗る人物によるネット上の書き込み、既に事故死として処理された事件に対して疑問をぶつけるような内容で真琴たち法医学教室のメンバーも事件に巻き込まれていく。その上で問題になってくるのが解剖をするのに必要になってくる費用。法医学自体が医療の中でも潤沢な資金を回してもらえない分野の為たとえ解剖をしたくてもお金がないので解剖が出来ない。真琴や古手川が今回一番困ったのはこの点なんだろうなと。この小説を読んでいると法医学への資金配分の見直しをぜひしてほしいなと実感します。
コレクターの正体に関しては割りと分かりやすかった、最低としか言い様がない。光崎教授の相変わらずの老獪ぶりはさすが。真琴と古手川は似た者同士ですね、お互い気になるならさっさとくっついてしまえ!と何度思ったことか。