
- 作者: 三秋縋
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/09/24
- メディア: 文庫
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初買いの作家さん。「虫」に脳を寄生された男女の恋のお話。ひじりとの出逢いによって色付いていく賢吾の日常、二人の何気ない日々が永遠に続けばいいのにと思いました。この恋が「虫」による作為的なものだなんて残酷、賢吾もひじりもあんなに苦しんでやっと掴んだ幸福だったのに。寄生虫の蘊蓄については興味深い点もあったけどやっぱり気味が悪い…。
最後は二人だけの世界、といった雰囲気でした。確実に終息に向かっていく中で手に入れた束の間の幸福ですね。ほろ苦いビターエンド、賢吾のこれからが心配。