浮雲心霊奇譚 妖刀の理(★★★★☆)

浮雲心霊奇譚 妖刀の理

浮雲心霊奇譚 妖刀の理

時は幕末。動乱の世を背景にした様々な怪事件を、一人の「憑きもの落とし」が人知れず解決へと導いていた。その男の名は「浮雲」。男が目に赤い布を巻いているのは、「死者の魂」を見据える「赤い瞳」を隠すためだったーー。「心霊探偵八雲」のルーツを描く怪異謎解き時代劇、待望の第2弾! 夜道で辻斬り事件に遭遇した武家の娘・伊織。その時、異様な殺気を放つ男の幽霊を見てしまい…!?(辻斬の理) 祟りがあると噂の幽霊沼。とある目撃者が憑きもの落としをむが、事態は思わぬ方向へと転がり…!?(禍根の理) 妖刀・村正による惨劇の場に居合わせた絵師・八十八。事件の背後に、浮雲の宿敵である呪術師・狩野遊山の影を見て…!?(妖刀の理)
シリーズ二冊目。相変わらず八十八の優しさが仇となり浮雲も一緒に揉め事に巻き込まれるというパターン。悪く言えばお節介だけど八十八の人柄の良さが全体的に滲み出ていて、浮雲天明が言った通り八十八は皆から愛されているなと。絵師としても活躍していってほしい。伊織は絶対に八十八に惹かれていると思うけどな〜、八十八は身分違いだと気にしていましたがどうにかならんものか。
土方さんが段々裏の顔を見せ始めているなと。沖田さんとかの名前も出てきていて新撰組の影がちらついている感じ。狩野遊山はいったい誰からの命令で動いていたのか。浮雲と遊山の決着が気になるので続きも近い内に読みたいです。