友人キャラは大変ですか? (★★★★☆)

友人キャラは大変ですか? (ガガガ文庫)

友人キャラは大変ですか? (ガガガ文庫)

俺の友達、火乃森龍牙は“本物の主人公”だ。まず、こいつは過去をほとんど話さない。で、授業をよく抜け出す。帰ってきたかと思えば、唇から血を流してたり、制服が破けてたりする(世界の敵とかと戦っているんだろう)。そして、龍牙の周りには常に誰かしら美少女がいる。そんなときは俺の見せ場だ。「おいリューガ!どうしてお前が雪宮さん(美少女)と知り合いなんだよ!」無駄に騒がしく龍牙の日常を彩る―それが“友人のプロ”たる俺、小林一郎の生き様だからな!ベストフレンダー小林がおくる最強助演ラブコメ爆誕!!
主人公の友人ポジションになることに生き甲斐を感じる少年のお話。ギャグが秀逸なのはさすが伊達先生。友人として龍牙を支えるためにわざと馬鹿っぽい演技をする小林ですが、本来は主人公並みにハイスペック。ストーリーが進むにつれて小林の思惑とは別方向に話が転がっていく展開が非常に面白かったです。龍牙の秘密は表紙の中性的な容姿を見た時点でそういうフラグがたってるな〜と予想できましたとも。ふっきれた後の龍牙のはっちゃけぶりがすごい(笑)
他のヒロインズも可愛いですが、龍牙に惹かれていたはずなのに簡単に小林ともフラグがたってしまったのには少し複雑でした。最後に小林の立ち位置が判明しましたが、小林自身はこれからどうやって龍牙たちと向き合っていくのだろうか。不穏なフラグもたってしまいました…。