怪人二十面相: 私立探偵 明智小五郎 (★★★★☆)

日本にはかつて正義と悪2人の天才がいた――! 大物実業家・羽柴壮太郎に届いた一通の予告状。差出人の名は「二十面相」。羽柴の健闘もむなしく、家宝のダイヤモンドは思いもよらぬ華麗な手法で目の前から姿を消してしまう。勇敢な少年探偵、小林の活躍で何とか取り戻せたものの、肝心の二十面相はいまだ野放し。そのときまるで運命に導かれるように、一人の大探偵が東京駅に降り立った。劇的トリックの空中戦、ここに始まる!
オマージュ作品は結構読んできたけど、肝心の原作を読んでなかったので買ってみました。文章は意外と読みやすく、サクッと読了。明智怪人二十面相もどちらのキャラも魅力的でどっちを応援していいか迷ってしまう。前半は明智が不在だったので小林君が頑張っていました、この子本当に子ども?と言いたくなるほど頭脳明晰。でもやっぱり明智にはかなわなくて、明智怪人二十面相の緊迫したやり取りは本当に素晴らしかった。こういうライバル関係いいな〜。
辻村さんのあとがきも素敵でした、乱歩好きがすごく伝わってきた。それに共感できる部分が多かったし、「小林くんって、明智先生好きすぎじゃ…」という部分は特に(笑)これから続々と続きが刊行されるとのことなので読破していきたい。