どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー（★★★★☆）

どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー (ガガガ文庫)

正体不明の敵＜アンノウン＞によって、世界が崩壊した近未来。今も＜アンノウン＞との戦争を続ける防衛都市・千葉に暮らす千種霞は、今日も今日とて「終わらない残業と不毛な営業」と戦っていたーー。成績不振により天然系うっかり女子の蓮華と共に戦闘科から生産科へと出向させられた霞を待ち受けていたのは、しっかり者の上司・朝顔が仕切るブラックな職場環境。TVアニメ放送中の『クオリディア・コード』の「千葉編」前日譚、完全書き下ろし小説として登場！
これってブラック企業で働く人間の話…？と思わず考えてしまうぐらい主人公が社畜で同情してしてしまった。営業での世知辛いエピソードとか読んでると、同じ社会人として胸が痛くなります…。戦闘科でトップクラスの力を持つ妹の明日葉とは違い生産科への出向を命じられた霞ですが、朝顔を首席にするために色々と画策したりなど有能でまだまだ全てを出しきっていない感じ。明日葉は霞を馬鹿にしつつも、絶対にブラコンだと思う。この兄妹の関係好きです。
生産科と他の科のヒエラルキーを無くしたい、という朝顔の目標は素敵だと思う。でもやっぱりそう簡単にはいかないよね…、夏目の言葉に怯んでしまった朝顔が心配です。最後に蓮華の誘いを断った霞、こいつは一体いつになったら、本気を出すのやら。後半を早く読みたいです。