カササギの計略(★★★★☆)

カササギの計略 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

カササギの計略 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

ある日突然、部屋に転がり込んできた女の子。 僕は次第に彼女に惹かれてゆき――。 甘く切ない恋には、思いもよらぬ計略が! 書店員絶賛! 心温まる ホワイトどんでん返し!
いったいどんなどんでん返しが待ち受けているのだろうか、とわくわくしながら読みました。唐突に部屋に転がり込んできた謎の女の子・華子。戸惑いながらも華子にどんどん惹かれていく主人公の岡部、とても甘酸っぱい展開にキュンとなりました。
岡部と華子が過去にどんな関わりがあったのか、が後半に明かされれます。そして華子と弟のスキンシップがすごく微笑ましくて、だからこそ「病気」というキーワードが出る度に切なくなった。彼はただ本当に華子が大好きで、岡部に少しでもいいから思い知らせてやりたかった。すごく綿密に計画していて、執念を感じました。最後は希望の残る終わり方で良かったです、「ホワイトどんでん返し」というあらすじになるほどなと思いました。