聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (★★★★☆)

聖女伝説が伝わる地方で結婚式中に発生した、毒殺事件。それは、同じ盃を回し飲みした八人のうち三人 (+犬)だけが殺害されるという不可解なものだった。参列した中国人美女のフーリンと、才気煥発な少年探偵・八ツ星は事件の捜査に乗り出す。 数多の推理と論理的否定の果て、突然、真犯人の名乗りが!? 青髪の探偵・上苙は、進化した「奇蹟の実在」を証明できるのか…というお話。
今回は丞が別の事件で不在のため、元・弟子の八ツ星が探偵役として活躍していました。子供にしてはとても頭がいいですが、最後の展開を考えると丞とはまだまだ差があるようです。後半の推理合戦で繰り広げられる可能性の数々はさすが。よくこんなに考えられるな、残念なことに私の脳みそでは全て理解することはできませんでした…。
真実を暴かれることに焦るフーリンが少し可愛かったです。リーシーとの百合っぽい描写も良かった。犯人に関しては丞の言う通り本当にあの人のことを考えるなら生きて償うべきだし、もう一人は犯人を止めるべきだった。せめてもの救いは花嫁がきちんと前に進もうとしていること。丞の方もいつか報われてほしい。