古書街キネマの案内人 おもいで映画の謎、解き明かします (★★★☆☆)

「我がヒーローのための絶対悪」シリーズの著者の作品ということで気になって購入。神保町にある名画座で繰り広げられる映画にまつわるライトミステリ。
映画館といっても今時の映画館とは違って、フィルム映写機を使って昔の映画を上映するレトロな映画館。六浦の映画に関しての知識量には驚くばかり。神保町オデヲンで働く人達は年間に300本程度の映画を見る、というのにも驚いたけど。私は映画館に行くのは月に1〓2回ぐらいかな?300本も見てる時間を代わりに私は読書で消費してるんだろうな。
龍司の叔父さんのエピソードも良かったけど、個人的には最後の「サンセット古書街通り」が一番胸にジーンときました。六浦や龍司のおかげで小野寺さんがもっと生きたいと思えるようになったのは本当にすごいことだと思います。小野寺さんが遺した手紙には思わず泣きそうになってしまった。
少し残念なのが、キャラのインパクトがイマイチなことでしょうか。龍司は優しくて良い子だな〓と思う反面あまり印象に残りませんでした。全体的に無難な感じ。