天久鷹央の推理カルテIV: 悲恋のシンドローム （★★★★☆）

天久鷹央の推理カルテIV: 悲恋のシンドローム (新潮文庫ｎｅｘ)

今回も安定した面白さ。原因不明の腹痛を死んだ恋人の呪いだと訴える女性、人殺し疑惑のあるゴミ屋敷の住人、瞬間移動したと噂される殺人事件など刑事たちが頭を抱えてしまうような癖のある事件に今回も鷹央たちが挑んでいきます。ほんの少しですが鷹央の兄・翼の話題が出てきて思わず反応、鷹央も翼も似た者同士だと思うけど（笑）
「瞬間移動した女」は救いのあるラストで良かったです。小鳥の真っ直ぐな言葉だからこそあの人に届いたんだろうし、小鳥の優しい性格が前面にでていて応援したくなりました。難しい問題だけど結局は自分がどう思うか、なんだよね。
小鳥はそんなに彼女がほしいのか…。でも病院勤務＋鷹央に振り回されてることを考えると彼女にさく時間はあまりないような気がするけど。鴻ノ池の小鳥と鷹央をくっつけようとする執念がすごい、鷹央は男よりも可愛い女の子の方がいいようですが。でも失恋した後の小鳥を鷹央なりに元気づけようとするシーンは微笑ましかったです。