建築士・音無薫子の設計ノート 謎(ワケ) あり物件、リノベーションします。（★★★★☆）

建築士・音無薫子の設計ノート 謎(ワケ)あり物件、リノベーションします。 (宝島社文庫)

買うつもりはなかったんですが、建築ミステリーということでインテリアの商社に勤めているので興味本位で購入。結構面白かったです。作者さんはどこかで見かけた名前だなと思ったら「オレを二つ名で呼ばないで！」もかいてたんですね、少し懐かしい。
お恥ずかしいことにリフォームとリノべーションの違いがよくわかっていなかったのできちんと説明があって助かりました。主人公・今西たちがやっていたのは題名にある通り「リノべーション」の方であり、人間側の深い事情が絡んでくる「リノべーション」の方が難しそうだなと思いました。薫子は思いっきり依頼者のプライベートに踏み込んでますけど実際の建築士はきっとここまでしないよね。でもだからこそ依頼者の本当の思いを建築という形で提供できる薫子や今西はすごい。
薫子は今西にとってサバサバした尊敬できる姉貴分といったところでしょうか。怜との復縁はないのかな？怜はともかくフルール側の人間にいらっときたので見事に今西が勝利して嬉しい。久遠さんにはお祖母ちゃんとの思い出を大切にしていってほしいです。続きが出るなら買いたいです。