蝶が舞ったら、謎のち晴れ: 気象予報士・蝶子の推理(★★★☆☆)

蝶が舞ったら、謎のち晴れ: 気象予報士・蝶子の推理 (新潮文庫nex)

蝶が舞ったら、謎のち晴れ: 気象予報士・蝶子の推理 (新潮文庫nex)

私立探偵・夏生の元に持ち込まれる奇妙な事件を気象予報士・蝶子と共に解決していくお天気ミステリー。蝶子のサバサバした遠慮のない性格は嫌いじゃないです。でもいくら嫌でも仕事である以上テレビであんな態度だったら私は仕事なめてるの?と言いたくなる。幼馴染みという間柄の夏生と蝶子の気のおけない会話も好きですが、天気予報での蝶子と女子アナの先生と生徒が漫才しているような会話が面白かったです。気象について勉強したり、蝶子のぶっきらぼうな話し方をカバーしたりと色々と女子アナは頑張っているようなのでもう少し優しくしてあげて。
個人的には「標本木の恋人」が一番好み。富樫は事情があったとはいえ最低、辞めてしまえばいいのに。依頼人の桜に対する思いが切ないなぁと。マナーの悪い奴はどこに行ってもいるよね。若干ミステリーとしては物足りなさも感じました、悪くはないんだけどね。表紙は素敵です。