バレー部のマネージャー・森下栞がシャワールームで遺体となって発見された。それぞれの思いが交錯する中で生徒たちは自分たちなりに事件解決の為に推理をするが…というお話。
結構厚みがあって読みごたえがありました。殺された森下栞の視点から始まり、各生徒の視点から物語が展開されていく。結末はほろ苦くてそんな理由で殺してしまったのか…という感じ、高校生にしては落ち着いたキャラだと思ってましたが胸の中では嫉妬や怒りが渦巻いていたんだろうな。男子生徒のほぼ全員から好意を抱かれる程に人気者なのにこういう結果になってしまうとはなんとも皮肉だ。栞的には恋愛よりも自分の将来を優先したかったから地元に残ると決心したのだろうか。冷静に話し合っていればすれ違うこともなかっただろうに。
森下栞という人間が死んだことによって色々なタイプの生徒の考え方が読めて面白かった。願わくば最後の３人が少しでも前向きに生きていけますように。
