儚い羊たちの祝宴(★★★★☆)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

とある女子校の読書サークル・バベルの会に所属するお嬢様たちに起こった事件を描く短編集。どの話にもサークルで開催される夏合宿について少し触れていますが、それぞれの諸事情により参加できなくなってしまう。ならなんでわざわざ「夏合宿」というキーワドが出てくるかと思ったら最後にドカーンと凄惨な事実が判明。合宿に参加した子は殺されたってことか…、それによりバベルの会は消滅したが日記を覗き見した少女により再びバベルの会が作られることを示唆して終了する。
個人的に好きなのは「玉野五十鈴の誉れ」。最後の一文にゾッとしつつもよくできてるな〜と感心してしまうようなストーリー構成でした。純香と五十鈴の今後を考えると唯一のハッピーエンドだし幸せになって欲しいです。