異世界落語 7 (★★★★★)

異世界落語 7 (ヒーロー文庫)

異世界落語 7 (ヒーロー文庫)

■あらすじ
壮絶な過去が明かされ、異世界と向き合うことを決めた現代の噺家、楽々亭一福。マドカピアで落語を披露する日々の中、彼の人々への関わり方には、徐々に変化が生まれていた。囚われの身となったサイトピアの勇者ラッカを救う為、一福は独房を訪れ、差し入れを渡す。それがきっかけで、ラッカの夢にはかつての相棒で、クエストで命を落としたピートが頻繁に現れるようになるのだが――。
『つる』『あたま山』『抜け雀』等々、メジャーネタのオンパレード! リミッターの外れた噺家が世界を変えて変えて変えまくる。序章は終わりを告げ、物語は急転直下の勢いを見せ、噺家が世界を救う抱腹絶倒ファンタジーが、遂に幕を切って落とされる!

■感想
シリーズ7冊目。個人的には今までで一番見応えのある巻でした。囚われの身となったラッカがきちんと親友・ピートに別れを告げて自分を取り戻す展開にホロリ。一福への恋心でヤンデレ化するアヤメが可愛い上に面白い(笑)
マドカピア側の王族が固い絆で結ばれている上に経緯を考えるとサイトピア側が悪役にしかみえない、まさかテレビジョンが鍵になってるとは…!最後の一福の叫びは正にその通りで非情に清々しい展開でした。このまま両国の架け橋になっていくのか、一福の新たな伝説は始まったばかり。

昔勇者で今は骨5 東国月光堕天仙骨無幻抜刀(★★★★☆)

■あらすじ
「まーじーでー…転移してるじゃん」森中の見知らぬ転移装置を抜けると東国であった―仲間と離れ離れになって、師匠の故郷・東国ヤマへと転移したアル。すわ妖かと怪しまれながらも、剣の師匠マガツのもとへと向かってみれば、そこは魔王軍を離反した堕天王と戦の真っ最中だった。しかも、その軍は古の秘密兵器「月」を擁した最悪の布陣で…。「出来なきゃまた戦争だ。言っておくが、その場合は容赦せんぞ」人と和平を目指す魔軍令フギムニからは戦のついでに取引を持ち掛けられ―「魔王以来の神命だ、我が勇者」果てには太陽神マルドゥから討伐の神命まで下ってしまい…人から魔から神までも、頼みの綱は骨勇者!コツコツ世界を救う異世界ファンタジー!

■感想
シリーズ5冊目。今回は東国ヤマが舞台で、アルの師匠・マガツが登場。戦いに対する執念が凄まじくてさすがアルの師匠なだけある。そこでは堕天王との争いが繰り広げられており、アル達も巻き込まれていく。相変わらずの熱い戦いに終盤はヒートアップ。復讐の為だけに生きてきた堕天王が最後に月神に与えられた愛に戸惑う様子が絶妙な展開でした。
そしてハルベルとアルが遂に本契約をかわすことに、主従の関係ではなくて横に並んで一緒に歩いていきたいというのが彼女らしいと思います。本妻のイザナを追い越せるのか?続きは売上次第とのことで無事に出ますように。

ライアー・ライアー5 嘘つき転校生は運命の幼なじみに試されています。(★★★★☆)

■あらすじ
五月期交流戦を切り抜け、束の間の休みを満喫する俺・篠原緋呂斗に”特殊な決闘”の挑戦状が届いた。なぜか俺が学園島に来た理由を知る「彼女」を名乗る相手は、この決闘をクリアすれば自分に会わせてくれるという。状況の裏取りのため学長に相談したところ、なぜか俺はその流れで色つき星を賭けて彩園寺とこの”特殊な決闘”を行うハメに。決闘の内容は……恋愛相談? しかも恋のお呪いアイテムGETやギャルの悩みを解決しろだって!? でも勝負なら仕方ない、カンパニーの力を借りて7ツ星の力を……ってあの姫路さん、もしかしてちょっと怒ってらっしゃいます……?

■感想
シリーズ5冊目。緋呂斗が探している幼馴染と思われる人物から特殊な決闘の挑戦状が届く。幼馴染と再会する為にゲームに参加する緋呂斗、決闘の内容が恋愛相談だっただけに対戦相手である彩園寺との仲が深まるかと思いきや一歩リードだったのは姫路。姫路さんどんどん積極的になっとる。
今回は主催者側の掌で踊らされてしまった形ですが、相手が格上過ぎるので仕方ないかな。雫が見事に覚醒してしまったので夏の大会での活躍に期待。そして幼馴染に関しての衝撃的なヒントが…!うわー、一体誰なんだ…!

声優ラジオのウラオモテ #02 夕陽とやすみは諦めきれない? (★★★★☆)

■あらすじ
裏営業スキャンダルが何とか収束を迎え「コーコーセーラジオ!」続行決定!―と、ほっとしたのも束の間、「友情ごっこがしたいならよそでやれよ」ストイックな実力派の先輩声優・めくるに浴びせられた強烈な罵倒。でも彼女にも実は秘密の“ウラ”の顔があり…さらに、夕陽とやすみの高校まで追いかけてくる、不躾な視線やシャッター音。事態に業を煮やした夕陽の母が、ふたりに課した超難題とは!?こじらせ先輩声優めくるのホントの思いも明らかに―!「そのまま行け、ふたりとも―ッ!」声優生命最大の危機でも、夕陽とやすみは止まれない、中途半端じゃ辞められない…!諦めきれないふたりの声優ラジオ、ここに再びON AIR!!

■感想
シリーズ2冊目。解決したと思ったら前回のスキャンダルを思った以上に引きずっていて、仕事も入ってこない状態になった二人。言い方はきついけどめくるの言っていることは一利ある。やすみの行動で他の声優に迷惑をかけたことは事実、でも声優だってプライベートはあるんだし難しい判断ですね。後半のめくるが可愛すぎる。
窮地に陥りながらも友情を深めていくやすみと夕陽が微笑ましい。娘を思っての夕陽の母親の行動ですがやすみ母が頼もしくて悪役っぽいな…。最後はファンを信じての大胆な行動、大団円で良かった。いくらファンでも裏切られたって感じたからって犯罪まがいのことしていいわけないじゃん。

威風堂々惡女4(★★★★☆)

■あらすじ
芙蓉が身籠った子が次代の皇帝となる皇子であると知る雪媛は、その子が生まれる前に亡き者にするべきか迷いを感じていた。そんな中、珠麗が芙蓉の世話係として皇宮へと上がることに。一方、幼い頃に芙蓉の父の陰謀で全てを失った美貌の青年・飛蓮は女形役者として皇帝の前で芝居を披露することになるのだが…。陰謀と嫉妬が渦巻く中、歴史の歯車がくるい始める。圧倒的中華転生譚、怒濤の展開に…!!

■感想
シリーズ4冊目。いずれ国を牛耳る為にまずは皇后になろうとする雪媛。しかし殺すはずの皇帝を庇ったり、芙蓉の身籠った子を生かす選択をしたりと非情になりきれない雪媛の優しい部分が裏目に出ないか心配。また、青嘉の義姉・珠麗がどんどん闇落ちしているのも不安要素の一つ。 青嘉の最後のあの発言は告白同然で雪媛の心が揺さぶられているだけに歯がゆい。
新キャラ・飛蓮の兄弟のエピソードが切なすぎる、二人で家を再興できたらどんなに良かったことか。茨の道だけど最後はハッピーエンドがいいな。

公女殿下の家庭教師6 慟哭の剣姫と南方戦役(★★★★☆)

■あらすじ
アレン、生死不明。東都が戦火に包まれる中、届いた凶報に対するティナたち教え子たちの反応は心配や絶望など様々。「先生は大丈夫です!」「アレン様。どうか、どうか御無事で!」「あいつを喪って、真っ暗な世界はもう歩けません」そんな中、東都から始まった王国動乱は留まるところを知らず、アレンは故郷のため、友のため、教え子たちのため、奮戦を続けていた。さらに、ティナたちがいる北都やリディヤたちがいる南都でも隣接国との戦端が開かれようとしていて―!?無自覚規格外な家庭教師が世界を救う魔法革命ファンタジー―家庭教師のため、リディヤは剣を握り、戦場に立ち向かう!

■感想
シリーズ6冊目。王国動乱はますます混迷をきわめていく。絶望的な状況の中でも自分を犠牲にして皆の為に背を向けるアレン。そんなアレンの言葉を胸にそれぞれが自分の出来ることをしようとしていく中でリディヤがどんどん怪しげな方向へ進んでしまっているのが不安。フェリシアが思った以上に強かった、ステラ・ティナも大丈夫そう。
新キャラのアリスは「勇者」ということですが意味深な発言を連発しているだけに今後も深く関わってきそう。彼女もアレン信者?っぽい。シリアスな展開だったのでリリーのキャラに癒されました、そろそろリィネの見せ場もほしい。

ロクでなし魔術講師と禁忌教典17(★★★★★)

■あらすじ
公爵家イグナイトの裏切り。クーデター『炎の一刻半』魔術祭典決勝を襲った最大級の悲劇と天の智慧研究会の最高指導者、大導師フェロード=ベリフの登場――歴史の大いなる転換点で、アルザーノ帝国女王府国軍大臣・アゼル=ル=イグナイトもついに動き出す――。

■あらすじ
序盤から怒濤のような展開で、大導師フェロードを表舞台に引きずり出したジャスティスの手腕はさすが。今回はイヴが大きく飛躍した回でしたが、それと同時に辛い回でもありました。そんなイヴを支えるグレンがかっけー、二人の寄り添う姿が本当にお似合いでイヴのヒロイン力が半端なかった。
アゼルに関してはクズ野郎だったので最後の展開は自業自得でスッキリしました。ただリディアのことは残念、イヴが姉の声に応えてイグナイト家の人間としての誇りを受け継げたのが救いですね。そして休む間もなくえげつない展開になってしまったので続きが気になって仕方ない。