六人の嘘つきな大学生

■感想

会社の最終選考に選ばれた課題は6人でチームを作り、ディスカッションをすること。しかし直前になって6人の中から1人だけ内定者を選ぶという内容に変更になり···。

正に同世代で緊張感漂うピリピリした就活時代を思い出した。過去と現在で前後編になっており、前半で抱いた印象が後半になるとガラリと変わってきてキャラの見せ方が秀逸。全てが良い人間なんていなくて、悪い部分もあれば良い部分もある。悪意に打ちのめされたのにも関わらず、あえて他5人を信じた彼こそが凄いと思う。

昔は売り手市場で今よりも就活生が企業に翻弄されて余裕のない時期だったので、時間が経ったからこそ分かったことでもあるんだなと。最後は爽やかなラストで読み応え抜群の1冊でした