■感想
泌尿器科で起きた謎を描く医療ミステリー。元レディースの看護師長・忍者のようなMSW・オネエキャラで筋肉質の皮膚科医など主人公・鮎川の脇を固めるキャラが個性豊かで面白い。どのキャラも癖が強いが患者に対して誠実で、泌尿器科に行くのは敷居が高いけどこんな病院なら安心して行けるだろうと思わせてくれる。
一番最初の「僕の身体には〜」ではネットの暴力的な闇にゾッとし、「膀胱彷徨」は親の一方的な抑圧による自分勝手さにイラッとした。忍さんチョイスの小説ほぼ読んでるんだけど同類かしら(笑)
最後の「予算の都合〜」は苦しんでる透析患者に対しての犯人の考えが理解不能だったので、あんな状況で自分の考えをはっきり言う鮎川さんマジでカッコいい。ぜひシリーズ化してほしいな。