千年紀のレガリア 帝宝審理騎士は働かない(★★★★☆)

武の名門クルツシルト侯爵家の若き当主ユリエル。没落した家を復興させようとする彼女に下された使命は、帝国国立美術館の館長レインと共に、敗戦によって散逸してしまった「三種の帝宝」を奪還すること!しかし肝心のレインは下手な絵を描くだけで、まったく働く気がない。ユリエルはレインを叱り飛ばし、どうにか捜査を始めるのだが―その任務は、レインと帝国の秘密に迫るものだった!千年の謎を解き明かすクロニクル・ファンタジー登場!
期待していた以上に面白かった。没落した家を再興しようと頑張る真面目なユリエルには好感が持てましたし、やる気がないようでいてユリエル達がピンチの時は颯爽と敵を倒すレインもかっこ良かった。お転婆だけど皇女としての自覚をきちんと持っているエリザベートは作中の癒しキャラでした。
最終的にどんな着地点になるかと思いきや、なんでもありな方向に進んでしまった…。結局「三種の帝宝」も奪還出来なかったので、もし続きがあるならどうやって広げた風呂敷をたたむのか気になります。行くべき方向へ導かなければいけない大人があんな独善的だったら駄目じゃん。キリエが無事だったのには一安心。